洋服好きの”うつけ君”は、念願の洋服屋さんをオープンすることができました。お店の経営なんて初めてなので、開店のマニュアルを読んでみると、どうやら「簿記」というものによって取引を帳簿に記入しなければならないことがわかりました。
簿記ってナニ?
お店や会社は、1年に一度、お店や会社のもうけ(利益)や財産がいくらあるのかを明らかにしなければなりません。 そこで、「モノを買う」「モノを売る」「お金を貸す」「お金を借りる」など、日々お店が行った活動(取引)をメモ(記録)しておく必要があります。 この日々の取引を記録する手段のことを ”簿記” といい、簿記により最終的なもうけ(利益)や財産を計算することができます。
たしか、お店や会社の状況を取引先などに伝えるためとか、税金を計算するために、もうけや財産を明らかにする必要があるんだよね?
そう、税金は利益に対してかかるモノだから、しっかり明らかにしなければなんだ。
ちなみに、帳簿(ノート)に記録することから、 ”簿記” と呼ばれています。
お店がお客さんにコーヒーを100円で売った場合、「100円のもうけが出たこと」と「100円分のコーヒーが減ったこと」を帳簿に記録します。
そして記録した帳簿を元に計算し、「いくら使っていくらもうけたのか」と「どのくらい財産があるのか」を正しく把握する必要があります。世のお母さん方が、日々付けている家計簿と同じと考えて大丈夫です。
損益計算書と貸借対照表
簿記によって計算したもうけ(利益)や財産は、損益計算書(そんえきけいさんしょ)と貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)表にしてまとめます。
- 損益計算書は
お店がいくら使っていくらもうけたのか、またはいくら損したのかという利益or損失の状況を明らかにした表 - 貸借対照表は
現金や預金、借金などがいくらあるのかというお店の財産状況を明らかにした表損益計算書、貸借対照表は簿記を学習するにあたってとても重要です。用語として必ず覚えておきましょう。
おさらい
- 簿記とは、「モノを買う」「モノを売る」「お金を貸す」「お金を借りる」など、日々お店が行った活動(取引)をメモ(記録)しておくこと。
- 簿記の最終目的は、1年間の最終的なもうけ(利益)や財産を計算して “損益計算書” と “貸借対照表” を作成すること。
- 損益計算書は、お店がいくら使っていくらもうけたのか、またはいくら損したのかという利益or損失の状況を明らかにした表。
- 貸借対照表は、現金や預金、借金などがいくらあるのかというお店の財産状況を明らかにした表。