Lesson21. 小口現金を前渡ししたときの仕訳

小口現金を前渡ししたときの仕訳

うつけ洋服店では、盗難などの防止のため、受け取った現金は当座預金口座に預け入れています。ただ、毎日の電車代や文房具代などのこまごました支払いについては、少額の現金を手許においておき、小口現金として管理することにしました。

うつけ
小口現金って聞いたことあるー、経理の人とかがよく処理してるやつだよねー。
つねちゃん
そうそう、小さな会社やお店では主に経理担当の従業員が管理していることが多いよね。でも会社の規模が大きくなればなるほど、各部署や各課に担当を決めて、少額の現金をあらかじめ渡しておくってのが、本来の小口現金の役割なんだ。簿記を学習していく上では、この本来の意味・用途を覚えようね!
ここまでの知識で仕訳をうめてみると・・・

小口現金とは?

会社の規模が大きくなるにつれて、経理部や営業部などの部署が設けられます。お金の管理は経理部で行うわけですが、営業部の社員が取引先に行くための電車代を支払ったり、事務で使う文房具などを買うために、毎回経理部に現金をもらいにいくのはとても面倒です。

そこで、日々生じる細かい支払いについては、各部署や各課に少額の現金をあらかじめ渡しておきます。この少額の現金のことを、小口現金といいます。また、各部署や各課で小口現金を管理する人を小口現金係といいます。
お店全体の

会計係は、一定期間(2週間から1ヶ月)後に小口現金係から、何にいくら使ったかの報告を受けて、使った分だけ小口現金を補給します。

このように、一定の小口現金を前渡ししておくシステムのことを、定額資金前渡法(インプレスト・システム)といいます。

うつけ
なるほどー、各部署に担当を決めて現金を渡しておくのが小口現金なんだね!

小口現金を前渡ししたときの仕訳

小口現金は、現金の一種なので資産です。

したがって、小口現金を前渡ししたときは、小口現金(資産)の増加として処理します。

おさらい

  1. 日々生じる細かい支払いについて、各部署や各課に少額の現金をあらかじめ渡しておく少額の現金のことを、小口現金という
  2. 各部署や各課で小口現金を管理する人を小口現金係という
  3. 一定の小口現金を前渡ししておくシステムのことを、定額資金前渡法という
  4. 小口現金を前渡ししたときは、小口現金(資産)の増加として処理する
小口現金を前渡ししたときの仕訳