うつけ洋服店は今月、資金繰りがどうにも厳しい状態です。そこで、代金の支払期日を遅らせる方法がないかと調べてみたら、”約束手形” というモノを使うとよさそうなことがわかったので、さっそく試してみることにしました。
約束手形・・・??時代劇ででてきそうなやつだね。
そんな想像してないでしっかり払いなさいよ!まったくー。
ここまでの知識で仕訳をうめてみると・・・
約束手形とは?
約束手形とは、一定の日(期日)までにいくら支払うという約束を記載した証券をいいます。
Lesson7で学習した掛け取引の場合の支払期日は、取引の日から約1ヶ月後ですが、約束手形の支払期日は、取引の日から約2か月から3か月後に設定することができます。
したがって、代金を掛けとするよりも約束手形を振り出すほうが、支払いを先に延ばすことができるのが約束手形の特徴です。
約束手形を振り出したときの仕訳
約束手形を振り出したときは、もちろん後で代金を支払わなければならないという義務が生じます。この約束手形による代金の支払い義務は、支払手形(負債)の増加として処理します。
支払手形は”負債”ってことか、負債ってことは増えたら貸方だったね!
約束手形の代金を支払ったときの仕訳
約束手形に記載した支払期日に約束通り手形代金を支払ったときは、代金の支払い義務がなくなったということなので、支払手形(負債)の減少で処理します。
したがって、Lesson25の約束手形の代金を、仮に当座預金口座から支払った場合の仕訳は次のようになります。
おさらい
- 約束手形とは、一定の日(期日)までにいくら支払うという約束を記載した証券のこと
- 振り出したときは、後で代金を支払わなければならないという義務が生じるので、支払手形(負債)の増加で処理する
- 支払ったときは、代金の支払い義務がなくなったということなので、支払手形(負債)の減少で処理する
例題 – 約束手形の処理 –
次の一連の取引について仕訳しなさい。
(1) 商品1,000円を仕入れ、代金は約束手形を振り出して渡した。
(2) (1)の約束手形の代金を当座預金口座から支払った。