Lesson4. 商品を売ったときの仕訳(分記法)

商品を売ったときの仕訳

買ったときの金額と同じ金額で商品を売っていたのでは、商売にならないですよね。そこで、お店は買ってきた金額よりも高い金額で商品を売ります。

ここでは、1000円で買った商品を1500円で売ったときの仕訳を考えてみましょう。

商品を売り上げたときの仕訳をつくろう

商品をお客さんに売ることを「商品を売り上げる」といいます。

うつけ洋服店は、つねスタイリスト事務所に商品を売り上げて、代わりに現金1500円を受け取っているので、お店の現金(資産)が増えます。したがって、借方現金と記入します。


つねちゃん
仕訳は、まず分かるところから埋めていく癖をつけるとやりやすくなるよ!
また、商品を売ったので、お店の商品(資産)が減っています。資産が減っているので、貸方商品と記入します。なお、仕入れたときの金額は1000円なので、金額は1000円と記入します。


うつけ
あれ・・?これ間違ってない??だって仕訳は必ず借方の合計と貸方の合計が一致するのがルールじゃなかったー??
つねちゃん
よく気が付いたねうつけ!そう、これは ”もうけ” がでたということだから、次のように仕訳をするんだ。
ここで仕訳を見ると左側と右側の金額が一致していません。この差額500円(1500円ー1000円)は、1000円のモノを1500円で売り上げたために生じた差額、いわばお店のもうけ(利益)です。したがって、この500円は商品売買益という収益の勘定科目で処理します。


うつけ
なるほどー、そして収益が発生したときは、貸方(右側)に記入だったよね!

分記法とは?

3. 商品を買ってきたときの仕訳と、4. 商品を売ったときの仕訳では、商品を仕入れたときや売り上げたときに、商品(資産)の増加、または商品(資産)の減少として、商品を仕入れたときの金額(仕入原価といいます)で処理しました。

また、商品を売り上げたときのもうけ(利益)は商品売買益(収益)で処理しました。

このように、商品売買について、商品(資産)商品売買益(収益)で処理する方法を分記法といいます。

商品を売り上げたときに、売り上げた金額(売価といいます)を仕入原価ともうけ(利益)に分けて記入するので、「分記法」というわけです。

おさらい

  1. 仕訳は分かるところから埋めていく
  2. お店のもうけは、収益の勘定科目(商品売買益)で処理をする
  3. 分記法とは、売価を、原価ともうけに分けて記入する方法のこと
商品を売ったときの仕訳